■ メール ■
国語教師が延々と古典文学について語っている。
退屈な授業中。
ふと窓の外に目を落とすと、見慣れた銀髪。
美術の時間なのだろう。
画板に画用紙をのせて写生をしていた。
向こうもこちらに気付いた様子で、笑顔でブンブンと手を振る。
そして、キョロキョロ周りを見渡してから携帯を取り出した。
何度か操作をして、携帯を閉じる。
すぐにズボンの右ポケットが振動した。
教師が背中を向けた時を見計らって、携帯を開く。
新着メール 1件
『送信者: 鳳 長太郎
件名: (no title)
本文: 宍戸さん、大好きですvv
-------END-------』
一行だけのメールを読んで、返信。
いつもなら、「寝言は寝て言えっ!」とか返すところだけど。
今日は天気も良いし、授業も退屈だしな。
もう一度窓の外を見ると、長太郎と目が合った。
驚いた様に携帯の画面と自分を交互に見て、浮かべたとろけそうな満面の笑み。
声は出さずに、口パクで、
「アホ」
そう言ってやった。
『送信者: 宍戸さん
件名: Re:(no title)
本文: 俺も
-------END-------』
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バカップル万歳!!(笑)
うわぁ〜恥ずかしい。
何よりも己の思考がね・・・凹
「鳳宍好きに100の質問」のQ25とQ26の自回答を基にしました。
(2005.7.15)